マンションのリフォーム・リノベーション、新築戸建はハンズデザイン一級建築士事務所|千葉県 船橋市 東京

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造作キッチンのススメ!

『私たちの家』で一番こだわってつくったのは“キッチン”です。

キッチンは毎日食事をつくる場所で家族が集う中心になる場所ですから、
家づくりをするときにとても大切に慎重に考える必要があります。

どんなキッチンが良いのか?
たくさんの選択肢がありますが、私はやっぱり造作(オーダーメイド)のキッチンをおススメしたいです。

その理由を簡単にまとめてみます。

◆ 『自由な間取り・動線計画』ができること。

一般的に国内メーカーのシステムキッチンには規格寸法があります。
メーカーのキッチンでも部分的に特注寸法は可能ですが、価格面のメリットが無くなり、造作キッチンも視野に入ってきます。

キッチンの大きさや形に自由度があるとプランニングの幅が広がることが多くあります。

例えば、マンションのように空間の大きさが決まった箱の中での住まいづくりでは、給排水の配管経路や設置スペースの大きさなどがどうしても自由にならないことがあり、大きさの決まったキッチンでは設置できないことがあります。

そんな状況でもオーダーメイドのキッチンなら、ダイニングやリビングとの関係を細やかにデザインしたり、作業スペースの広さや動線の使いやすさに妥協せずにプランニングすることができます。

『私たちの家』のキッチンができるまでを例にお話をしてみたいと思います。

最初にキッチンの排水・給水管のルートやレンジフードのダクトルートなど、技術的なことがクリアできるか確認をしながら、おおまかにレイアウトを決めます。

それぞれの場所に立ったときに見える窓の外の風景も考えながら、

玄関は明るく広い土間にしてみよう、
キッチンは隠さずに気持ちよく丁寧に人を迎え入れる感じにしたらどうだろうか、
大きなソファを置くよりも、大きなダイニングテーブルを置いてフレキシブルに使おう、
移動するときのストレスをゼロにしよう、

など。。。自分たちの価値観で条件を取捨選択して形にしていきました。

最終的には2列型キッチン(シンクとコンロが別にあるタイプ)にすることで、キッチンの幅がコンパクトになり
ダイニングスペースが広く取れることや、回遊性のある動線が気に入りこの間取りになりました。

詳細に図面を書いていく中で、トイレの位置が動かせないことから、その壁が基準となり、必要な動線寸法を確保すると、キッチンのサイズが決まります。

たとえばここに国内メーカーのキッチンを検討すると、2列型キッチンは可能ですが、シンク側をフラットな対面キッチンにすることは難しく腰壁をつくる必要がでてきたり、幅も2m10cmが一番近い寸法になります。
いろいろなバランスが崩れてしまうことがおわかりいただけるのではないでしょうか?

メーカーのシステムキッチンにとらわれて設計をしていたら、この間取りは生まれなかったかもしれませんね。

『様々な素材を使える』ことの魅力。

『私たちの家』は玄関から入ってすぐにキッチンがあるので、人を出迎える雰囲気を素材で表現しています。

ナラ無垢フローリングの名栗加工と大谷石を組み合わせ、間接照明も組み込んだオリジナルキッチンです。

 

私たちが造作キッチンをご提案する場合は、カウンターの材料から扉の材料、取手ひとつまで組合せは無限大です。
扉の材料は20種類以上ある木の見本帳から好みの樹種を選ぶことができ、それ以外にもシンプルな色(ニュアンスのあるグレーやベージュなど)で仕上げる方法もあります。

造作キッチンは、素材の質感をまわりの家具・建具などと合わせることができるので、部屋全体の調和がとりやすいことも大きな魅力です。

 

『家事動線の工夫』ができること。

『私たちの家』の日々の家事動線は下図のような感じです。

キッチンの使い方は主に、料理をつくるときと片づけをするときに分けられます。
料理をするときの①~⑥のラインに遮るものがなく、できるだけ少ない歩数で行えるとスムーズに調理できると感じます。
2列型キッチンは冷蔵庫からものを運ぶとき以外は非常にコンパクトなので、私はとても使いやすいですね。

 

片付ける動線は、食器を一時的に食洗機上部のカウンターに置き、あとは食洗機に入れるだけです。
朝、食洗機から日常食器収納へお皿を移動させます。

キッチンの一部に食器収納スペースをつくることで、ダイニング側に背の高い収納をつくらなくてよくなるので水平方向の広がりが保てます。
日常食器は、ダイニングの近くにあると配膳も片付けも便利です。

 

『気に入った食洗機やビルトイン家電が組み込める』ことも結構大切だと思います。

海外家電は国内メーカーのキッチンには設置できないことが多く、設置できても見た目がきれいに納まらないケースがあります。海外の食洗機を使用したい方は造作キッチンを最初から検討しましょう!

私たちがおススメしているスウィーデンのASKOの食洗機の良さは下記ブログをご覧ください。
https://www.hands-a-design.jp/wp21/myhome/kitchen/
たくさんの洗い物がでるお菓子づくりやパンづくりも大きな食洗機が洗ってくれると思うとハードルが下がるので、やってみよう!と思うようになります。
また共働きで家事時間をできるだけ削りたい忙しい方には特におススメしたい!日常の風景が変わります。

『私たちの家』でもう一つビルトインしている家電は、国産メーカーのオーブンレンジです。

できるだけ家電の存在感をキッチンからなくしたいと思って採用しました。
電子レンジまわりに隙間がないので、お掃除はとてもgood!
電気オーブンなので、最高温度は250度です。
それ以上を求める方はガスタイプのビルトインオーブンが良いかもしれないですね!

『細かい使い勝手にこだわれる』ことも造作キッチンならではです。

『私たちの家』では玄関を入ってすぐシンクが見えるため、洗剤置き場とスポンジ置き場を工夫しました。
ですが、洗剤ポケットをカウンター下に完全に隠す方法は最近あまりおススメしていません。
洗剤ポンプが上から押せないので、使うたびに洗剤をシンク内に出しています。。。
とことん見た目にこだわる方は良いかもしれませんが。

I邸で採用した松岡製作所の2ステップシンク。シンクを立体的に利用できることがメリットです。
たとえば、お魚をさばく時はまな板を下段に移し作業ができるので飛び跳ね防止になりますし、上でまな板を使用しながらゆでた野菜の水切りをするなど使い方はいろいろ考えられます。
全てのプレートを上段に移せば、汚れたものを一時的に隠すこともできますね。洗剤&スポンジ収納の方法は、こちらのほうが使いやすいと思います!

T邸のシンクはダブルシンクを採用。右の小さいシンクは普段は水切りカゴを置き、ご主人がお魚を釣ってきたときには氷を入れてお魚を置いておく場所になります。
2つの蛇口中央にあるのはハンドソープと食器を洗う洗剤入れ。左のポケットにスポンジをおいて置けば、シンク周りもすっきりします。

O邸のゴミ箱はシンクの下にすっぽり入るように設計しました。

どのお宅もそれぞれ普段不便に感じていたことをヒアリングしながら、自分仕様のキッチンにつくりこんでいきます。

いろいろと造作キッチンの利点を書いてみましたが、少し良さをおわかりいただけましたか?
既製品のキッチンを使った方がメリットがでる場合もありますが、
毎日使う場所なので自分仕様につくり込むことをおススメします!

 

3月28・29日は目黒でお花見とマンションリノベ見学会はいかがですか?

こんにちは。春ですね!

3月28日と29日に完成見学会を開催させていただくTさんの住まいは、現在は最終調整に入っております。今回の計画はコンパクトな住まいにデザインや工夫が「ギュッ」と詰まった濃密な雰囲気になりました。生活動線、素材、照明、造作家具、オーダーキッチンなど、参考にしていただけるところは多いと思います。少しだけ写真を撮ってきましたのでご覧ください!

天気予報によると今週末に向けて暖かくなり一気に桜が開花するそうですね。現地は不動前駅から徒歩5分ほどのところです。天気も良さそうなので足を延ばして目黒川沿いを中目黒まで(約30分)お散歩すると圧巻の桜が見られると思いますよ!

完成見学会はこちらのお問い合わせからお申し込みください。

詳細に関してはこちらのブログもご一読くださいませ。

みなさまのお越しをお待ちしております!

目黒で二人暮らしのマンションリノベーション、スタート!

2014年の4月に最初のご連絡をいただいたTさんの住まいのリノベーションがスタートしました。購入した後しばらく賃貸にしていたマンションで、新しい生活をスタートするためのリノベーションです。

築15年、52㎡のマンションで、完成は3月末になります。完成見学会を予定しています!駅から少し回り道をすると桜並木があるのでお花見もできるかな…。

コンパクトだからこそ、全体の連続感や移動の快適さとその時の風景の変化を丁寧に考えました。大きめの食洗機や家庭用生ごみ処理機を組み込んだオーダーメイドのキッチンや大胆な玄関などなかなか見られない住まいになると思います。鮮やかな存在感のある素材も楽しみです。

現場の様子や見学会の詳細などまたご報告します!お楽しみに!

バスルームを窓際に。

今日は「マンションのお風呂を窓際に移動すること」についてお話します。

「私たちの家」は築27年の中古マンションを購入しリノベーションした住まいです。その浴室はもともとは間取りの真ん中あたりにありました。古いユニットバスで、窓もなくて、狭い。この風呂に入るのは嫌だな…と思いました。

 写真の奥に見えるのがもともとの浴室のドアです。

そこで、リノベーションの計画時に北の窓際にバスルームを配置することにしました。「私たちの家」で、本当にやってよかったなと思う部分の一つです。

僕はもともとそれほど風呂好きではないのですが、休日の朝、バスルームが朝日で明るいと朝風呂しようかな…という気分になります。そして、お湯につかりながら緑が見えるとリラックスして、ついつい長湯になってしまいます。夏は窓を開けると風が流れて涼しく、冬は蒸気にむされたヒバの香りに包まれます。お風呂っていいな~と思うようになりました。

 ハーフユニットバスなのでタイル、ガラス、青森ヒバなど自由に浴室空間を作ることができます。

マンションのバスルームを窓際に…もちろん、家族構成や広さやマンションの構造的な問題など、様々な取捨選択の中で実現させるのはなかなか難しいことではありますが、これもまた選択肢の一つにあるということです。こんなことできないと思ってた…という声をたくさん聞きます。

浴室には大量の水と湿気があるので、マンション・リノベーションでの浴室の位置の変更にはいろいろと技術的な制約があります。それはまた次にご説明しようと思います。

ではまた。

新浦安でオープンハウスやります!

ハンズデザインの2015年は完成見学会からスタートします!

ギャラリーのようなAさんの家のマンションリノベーション完成見学会
2015年1月3日(土)、4日(日)10時~17時

お施主様のAさんは、ちょうど1年前、2014年のお正月に開催した、浦安のマンションリノベーションの完成見学会にお越しくださったのがきっかけでした。

その後、「私たちの家」にもお越しくださってご相談がスタートしました。

Aさんは暮らし上手な方で、私たちにとって手本になるようなことをたくさん教えてくださいました。

私が強く感じてきたことは、簡潔に暮らすことの大切さと難しさです。

最初にご訪問したAさんのお住まいは、壁紙もフローリングも、全てが古くなってはいましたが、溢れるようなモノやごちゃごちゃとした風景は一切なく、骨董の家具や額縁、フロアライトや花器が丁寧に配置されていました。

多くのリノベーションでは元々の間取りの使いにくさなどの問題点があり、ご相談はその解決がメインになります。しかし、Aさんの住まいを見るとそのような印象はほとんどなく、お話を伺っても住まいに対する不満はお持ちでないどころか、とても気に入っておられることがわかりました。

そのため、今回のリノベーションでは、キッチンの使いにくさを改善する以外には大きな間取りの変更をしていません。それでも一度ほとんどスケルトンの状態まで解体し、すべての素材やディテールの検討を丁寧に重ねて、ゼロからつくり変えることになりました。

Aさんのご希望は、大切にされている家具や照明や食器と調和した、質の高い空間にすることでした。間取りが変わるようなわかりやすさがない分、私たちにとってとても難しい仕事になり、多くのことを学ぶことができたと思います。

残念ながら完成見学会ではAさんの家具などは配置していませんので、住まいとして未完成ではありますが、どんな家具を置いてどのように暮らすのか、そこはご覧いただく皆様のご想像に期待したいと思います。

素材や照明、収納などこれから住まいを考える方々に参考になる部分はたくさんあると思います。ぜひ一度、ハンズデザインのオープンハウスにお越しください!

■日時:2015年1月3日(土)、4日(日)10時~17時

■場所:東西線新浦安駅から徒歩10分

プライバシー配慮のため予約制とさせていただきます。
ホームページのお問い合わせ、メール、電話などでお気軽にお申し込みください。
ご予約頂いた方に住所などの詳細をお伝えいたします。

それでは、写真を少しだけ公開します…が、体験していただかないと伝わらないので、ぜひご参加ください!

左官を施した壁に間接照明をあてた壁の玄関

床は一枚もののナラ。変形の造作家具はハンズデザイン製のオーダーメイドの食器棚。

元々くの字の形をしていたキッチンも新しく作りました。手前は型板ガラスで目隠しをした配膳台。下にはAさんのお持ちのアンティークのワゴンが納まります。

これは…住まいのどこかにある飾り棚。どこにあるかは見学会でお確かめください!

それでは皆様のお越しをお待ちしております!