マンションのリフォーム・リノベーション、新築戸建はハンズデザイン一級建築士事務所|千葉県 船橋市 東京

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『ギャラリーのようなAさんの家のマンションリノベーション in 浦安』始まりました!

Aさんの家のリノベーションが始まりました!

新浦安にある築22年のマンションです。お料理の上手なAさんのお住まいは、たくさんの方が訪ねてきて素敵な時間を過ごす場所でもあります。

少しずつ集めた趣のある家具、絵画、器、ランプなどを上手にレイアウトして、とても洗練された暮らし方をされています。大きな間取りの変更は行わずに、丁寧な造り方で上質な空間になるように検討を重ねました。

骨董のモノとモダンのモノ、洋のモノと和のモノ、様々な雰囲気のモノとの調和を考えた素材と仕上げ選びになりました。色調を合わせながら仕上げを変化させた左官塗り壁や刷毛のニュアンスを残すペイント、テクスチャーのあるガラス、無垢のオーク節なし一枚物のフローリング、名栗の床、石の床など、静かに主張するような素材選びになっています。照明は仕上げの素材感と家具や絵画や器を引き立たせるため、必要最小限におさえてまるでギャラリーのような雰囲気です。

少し手狭だったキッチンはレイアウトを変えて面積を増やし、すべてオーダーメイドして無駄なく思い通りの作業空間をつくりました。食器や花器を多くお持ちなのでそのための家具も壁に合わせて造作します。洗面やトイレにもいつもの場所に少しの遊び心を加えています。殺風景になりがちなバルコニーもご提案させて頂きました。

リノベーションは始まったばかり…。完成は年末になる予定で、完成見学会を予定しています。少しずつブログで素材のことや、こだわった場所などご報告していきます。見学会の詳細も決定次第こちらで発表いたします!

ウッドデッキができました!

構想2年…私たちの家のバルコニーに、ウッドデッキが、やっと、やっと完成しました!

自宅なので自作でやりたいと言いつつ、まあ、僕の腰が重すぎて延びに延びていたわけなのですが、気持ちのいい季節に間に合ってよかったです!

いろいろ悩んだ末、デッキ材はイタウバを選びました。聞きなれない名前ですが南米産のハードウッドの仲間です。

ハードウッドというのはとても丈夫で、屋外でも長持ちします。 材質は非常に重くて硬いです。イタウバはその中では軽くて加工しやすいのだと思います。根太材だけウリンという樹種にしたのですが、本当に重くて硬くて大変でした。

イタウバを選んだ最大の理由は肌触りです。油分が非常に多いため年月が経っても「ささくれ」や「割れ」が発生しにくく、裸足で歩くことができます。本当にフローリングが屋外に拡がったように使えるわけです。

木材は屋外にあると色が抜けてシルバー(灰色)になっていくので、色はあまり気にしませんでした。徐々に色が抜けてシルバーになっていくのが楽しみです。

デッキ作りはシンプルで難しいところは何も無いのですが、やってみるととても根気が必要なことがわかりました。重いので持ち運びが大変ですし、硬いので下穴をあける必要があるなど手間がかかります。

今回使った材料は、イタウバ120×20(デッキ材)、ウリン45x70(根太)、フクビマルチポスト(樹脂製調整束)、若井デッキ専用ビス、です。

ウッドデッキにするとバルコニーの居心地や意味合いまでもが変わってしまったようです!

バルコニーで寝転びたくなるなんてこれまでは想像もしませんでした。床というのは本当に影響力が大きいものですね。

お越しの際にはデッキの仕上がり具合も見てやってください!

お気に入りのグラス

こんにちは。
台風が来ると、夏の終わりを感じますね。
大きい台風みたいなので災害にあわないように気をつけてください。

最近、お気に入りのグラスを手に入れました。
長い間探していて、なかなか見つからなかったのですが、手に取った瞬間『出会い』を感じたグラスです。

西山芳浩さんというガラス作家さんの『江戸グラス』という作品。
このグラスで飲むと、いつものお水も特別なものに感じます。

日々のちょっとした贅沢ですね~

これから季節もよくなりたくさんのアートイベントが各地で行われますが、
昨年教えていただいてから毎年楽しみにしている、

『工房からの風』inニッケコルトンプラザ(千葉県市川市)
http://www.kouboukaranokaze.jp/cia/creator_2014/
が今年も10/18(土)~19(日)の2日間で開催されます。

さまざまな作家さんを集めて開かれる、野外展示会です。
もちろん、購入もできますので、お気に入りの作家さんを見つけに出かけてみてはいかがでしょうか。

私たちも仕事の合間を見て、お気に入りの器を見つけにいこうと思います!

※ブログでご紹介したガラス作家、西山芳浩さんのグラスはインテリアショップ『CIBONE』外苑前で購入しました!
ネット販売もしているようですよ~

 

マンションにもシンボルツリーを!

こんにちは。秋晴れが気持ち良い日が続きますね。

今日はお部屋を彩るグリーンについての話題です。

『私たちの家』では玄関を入ってすぐに、大きなグリーンを置いています。

最近模様替えをし、
全長2m以上ある『フィカス・ベンガレンシス』が新しいハンズのシンボルツリーになりました。

以前シンボルツリーだった『シマトネリコ』は3羽のいたずらな鳥たちが、遊びすぎたため、
ただいまバルコニーで入院中。。。

来春、また元気な姿が見られるでしょうか。。。。

さて、『私たちの家』は玄関とリビングダイニングキッチンが大きな一体空間になっていますが、
その中央に大きなグリーンがあることで、ゆるやかにそれぞれの居場所をつくることが出来ます。
程よく、玄関からの視線も気にならなくなります。
建築的な壁と違い、視線もとおるので、簡易的な間仕切りとしてグリーンを利用しています。

以前ご紹介したIさんの家も、大きなリビング空間に『ウンベラータ』と低い本棚を上手に使い、
ゆるやかに家族それぞれの居場所をつくっています。

Iさんの家ブログ https://www.hands-a-design.jp/wp21/blog/1757.html

そして、なにより室内にグリーンのある生活はとっても気持ちがいいものです!

常にグリーンを元気に保つには、樹種・室内環境によりますが、ときどき太陽の光をあてたほうがきれいに発色します。
大きなグリーンは、頻繁に出し入れが困難なので、2つの木を所有してときどき入替えるのと、植物にとってもよいのかな~と最近考えています。
来年、『シマトネリコ』さんが復活したら試してみようと思います!

私たちがよく足を運ぶグリーンショップは、江戸川区の『WORLD GARDEN』というお店です。
車で30分くらいの距離です。
大きなグリーンの品揃えが豊富なので、近所でいいものが見つからない場合はおススメです!
Iさんのかっこいいウンベラータも、こちらで購入されたそうですよ。

『WORLD GARDEN』
http://www.worldgarden.jp/

 

 


Oさんの大切なものがあつまる大好きな場所のリノベーション

Oさんは私たちのチラシを見て「私たちの家」の相談会に来て下さいました。「何年も前からリノベーションをしたいと思っていたけれども、なかなか思い切れずにズルズルときてしまった」とのことでした。色々な課題について話し合ったあと、せっかくなのでとにかく相談を継続しましょうということで再会のお約束をしました。

ーそれから半年後、Oさんから準備ができた旨ご連絡あり、ご相談がスタートしました。リノベーションは大きなことですので、準備にかかる時間も人それぞれですし、決断できた時が良いタイミングだと思います。

Oさんの家にはお孫さんがよく遊びにきていてとても賑やかです。打合せの時はいつもお嬢さんとそのお子さん、Oさんにとってのお孫さんも一緒に迎えてくれました。様々な料理を作って家族が集まり、みんなで食事をするそんな時間をとても大切にされているのです。

その料理のための器や飾りを集めることもOさんの大好きなことのひとつです。旅先での出来事、陶芸作家さんやお店との出会いを大切にして、持っている器一つひとつに物語をお持ちでした。

Oさんがリノベーションを何年も保留していたのは、そんな器えらびと同じように出会いを大切にされていたからかな…と思います。私もそうですが、探し物には理屈抜きでピンとくるものです。たまたま「私たちの家」を見てピンときてくださったのかな、と様々な器を見せて頂きながら思っていました。Oさんと出会いと一年半の間の様々な対話は私たちのとってもかけがえのないものになっています。

『このマンションを新築で買った時から、いつかリノベーションするからと思って、収納はとりあえずの家具でその場をしのいできました』というOさん。その気持ちはとても共感できます。誰でも中途半端なものにはお金も労力もかけたくないものですよね。
Oさんのお住まいにご訪問させて頂くと思っていた通り、様々なものがパッチワークのように置かれていました。『できれば見せたくなかった』とおっしゃっていましたが、そうなってしまったのはOさんが悪いのではないのです。

 

それでは、そんなOさんの大切なものがあつまる大好きな場所のリノベーションをご説明させて頂きたいと思います。

1つ目の課題は、モノの量です。
Oさんはすごくがんばって下さいました。2週に一度、お打ち合わせにご訪問するのですが、そのたびに整理され量が目に見えて減っていることがわかり、私たちもすごくうれしかったです。そんなこんなで前半は片付け談義です。捨てるか、残すか…を何度も繰り返しました。「断捨離」という言葉が昨年あたりに流行ったこともあり、私たちやOさんも少し焦っていたかもしれません。結局のところ半分にはなりませんでしたが、私はそれで良かったのではないかなと思っています。大切なものがたくさんあるのは素敵なことです。捨てるのに適したタイミングもあるのだと思います。

2つ目の課題は、モノが多く見えないようにすることです。
1つ目の課題と背中合わせになりますが、モノがあるとそれだけ空間が占領されます。OさんはスッキリとしたシンプルなLDKを望んでいました。Oさんと私たちが時間をかけてモノの量と分類を把握していたのはこのためです。長く生活してきた住まいでは「どのくらいものをもっているか」ということをイメージすることは意外に難しいことです。今回は大きさがわかるように写真を撮るなどしてまとめていきました。下の写真は引き出しの大きさに食器を並べて確認しているところです。わかりやすいですよね。

 

私たちが考える収納には3つの段階があります。

・住まい手が対応する

→収納雑貨や置家具など住まい手が暮らしながら対応するもの。収納したいものが小さくて量が少ない場合はこのやり方で楽しんでもらいたいと思っています。

・造付家具で対応する

→空間に合わせた固定的な家具(洗面化粧台・キッチンなど)を施工して対応するもの。収納したいものが小さくて量や種類が多い場合や使い方が決まっていてこだわりたい場所ではご提案しています。

・建築で対応する

→押入・納戸・壁面収納・床下収納など建物の一部を収納にするもの。収納するものが大きい場合や使用頻度が低いものがたくさんある場合にご提案しています。

当たり前ですが建築で対応する部分が増えれば、どこかが狭くなります。造付家具は良さそうですが大幅なコストアップになります。ものが多い時に住まい手だけで対応しようとするとパッチワークのような風景になり、上手くやるとそれも味になることもありますが…まあいろいろ大変ですよね。

結果的にOさんの家では「造作家具の対応」で狭さを感じさせないところまで目一杯に収納を用意することになりました。8割程度のものは行き場が決まっています。しかし、完全にすべてが納まるかどうかは微妙なところだと思います。でもどうでしょうか。どんなに十分だと思う収納を用意しても、詰め込んで行けばいつか溢れてしまいます。Oさんともそんな話をして、全てを収納してあまりある収納量よりもスッキリとして広がりのある空間を優先することになりました。まあ、そうはいっても、すごい収納量ですけど。

私たちの住まいづくりではいつものことですが、今回もキッチンが一番重要な部分でした。LDKがコンパクトになるほど、またオープンになるほど、キッチンの存在感は大きくなります。

キッチンには様々なものがあります。調理家電、調理道具、食器、食材、レシピ本、ゴミ箱、フキンなど。全部がバランスよく納まっていれば良いのですが、それがなかなか簡単ではないのですね。キッチン特有の深い奥行きや微妙な高さの関係、カウンタートップの広さの配分など…。

対話を繰り返してできあがったOさんのキッチンのカタチはこちらです。

お孫さんたちが遠慮なく泊まれるようにもともとあった和室は畳の間として残すことになりました。リビングが明るくてもしっかりと間仕切ることができる戸襖は、普段は戸袋の中にしまって存在は見えません。和室の用途としてはそのくらいなので少し狭くしてその分リビングを広げました。

普段はリビングと一体的になるので和室全体を床の間のように見立てています。琉球表を縁敷(えんじき)の縁無(へりなし)に仕立て名栗加工のナラの板床と合わせて野趣がありつつスッキリとした表情になっています。言葉だけでは表現できないので少しだけ写真をお見せします。

ワンルーム空間の中に、その他にも様々な仕上げ、素材を使っていて様々な表情がありながら、上質な統一感があります。丁寧なライティングとあいまってOさんの住まいらしい上品な雰囲気になったと思います。一つひとつの素材について、Oさんと悩んだり、ショールームに見に行って新しい発見があったり、楽しい時間が思い起こされます。暮らす人がその体験をすることが「住まいをつくる」ということの大切なステップだと私は思っています。

来週はいよいよお引越しです。明るく社交的なOさんご家族とその住まいが醸し出す雰囲気をお伝えしたいと思い、あえてとてもイラストタッチな表現のパースにしてみました。実際の空間は非常に精緻でクオリティが高い仕上がりになっていますが、今までのOさんご家族らしいおおらかな暮らし方が続いていくことを私たちは願っています。その雰囲気はもうしばらくしたら写真でお伝えできると思います。お楽しみに!